■ウイルスに感染しない・させないために
なによりまず予防
どんなに凶悪なウイルスでも、感染しなければ発病しません。当然のことですが、非常に重要なポイントです。ウイルス対策ソフトでリアルタイムにコン ピュータをチェックしていれば、データのやりとりの最中にウイルスを発見したときすぐに警告を発します。ここでウイルスを駆除または削除してしまえば、感 染を防ぐことができます。
悪質なウイルスのなかには、システムを改変したりコンピュータを破壊したりするものも多く存在します。いったん感染してしまうと、駆除にかかる時間 や費用は莫大なものになります。二度と復旧できない可能性もあります。したがってウイルス対策は、なによりもまず予防が大切になるのです。
コンピュータ使用時には、最新のパターンファイルを適応したウイルス対策ソフトを常駐させ、ウイルス監視を怠らないことが最大の防御策です。
企業などでのネットワーク環境では、デスクトップだけでなく、インターネットゲートウェイ、ファイルサーバ、メールサーバなどネットワークの重要なポイントごとにウイルス対策ソフトを常駐させることにより、より強固なウイルスセキュリティが構築できます。
加害者にならないために
ウイルスに感染して発病しデータが破壊されてしまったという時点では、損害を受けるのは自分だけです。しかし、インターネットの普及と情報技術の進歩を逆手に取り、感染したマシンだけではなく他者に損害を与えるウイルスが次々と発生しています。
最近主流となっているウイルスのほとんどは、メールに添付されたファイルを開くと、アドレス帳に載っている宛先などにウイルス付きのメールを自動送信します。ウイルスはねずみ算的拡散し、なおかつメールサーバに過大な負荷を与えます。
このようなメールで拡散するタイプのウイルスに感染した場合、被害は感染者だけでなく、無関係な人たちを巻き込むことになり、知らず知らずのうちに 加害者になってしまうことがあります。ウイルス対策を怠っていたがために、大切な友人や顧客などにウイルスを感染させてしまうのです。その際のダメージ は、単に金額だけでははかりきれません。
ファイルを開く前にウイルスチェック
メールの添付ファイルやフロッピーディスクなどでのデータのやり取りの際には、そのデータを必ずウイルスチェックすることが重要です。ウイルスファイルを開かなければウイルスに感染することはありません。
これまでは「知らない人からのメールの添付ファイルはウイルスチェックなしに開いてはいけない」といわれていました。しかし、送信者が気づかないう ちに不正プログラムを添付して送信してしまうものが増加しているいま、差出人がよく知っている人であってもウイルスチェックは必須です。
企業においては、インターネット・ゲートウェイで添付ファイルのウイルスチェックを行うことにより、クライアントにウイルスが届く前に駆除することが可能になります。
最新のパターンファイル、プログラム、エンジンを使う
新種・亜種ウイルスは日々作成され、増殖しているため、ウイルス対策ソフトには最新のウイルスに対応したパターンファイル、プログラム、エンジンを 適用させることが必要です。トレンドマイクロのウイルス対策製品は常に最新の状態でご使用ください。最新のバージョンについてはインターネット経由で入手 可能です。
セキュリティホールへの対策を行う
ウイルスは、万一コンピュータ内に入り込んでも、実行しなければ感染しません。しかし、ソフトウェアのセキュリティホールを利用し、自分で実行したつもりがなくても自動的に実行されてしまうものが発見されています。
お使いのソフトウェア(とくにOSやWebブラウザ、Webサーバなど)のセキュリティホール情報にご注意のうえ、セキュリティホールが見つかった場合は決して放置せず、ただちにメーカーが提供する修正プログラムを適用してください。
長期休暇中のウイルス対策
年末年始、ゴールデンウィーク、夏休みなど、長期休暇中に大規模感染ウイルスが発生した場合、対策が遅れ、大きな被害となる場合があります。長期休暇中のウイルス対策について、あらかじめ定めておくことをおすすめします。